どうもすらいむ(@slime_dual)です。
今回から数回、「○○性能論」という大層なネーミングの記事を書いていきます。要するに「複数の型の性能を様々な条件や形式で比較する」というものです。
難しい数式は省略し、表やグラフを多用してできるだけ見やすくを心掛けていきますので、難しい話が苦手な方にも読んでいただけたらなと思います。
今回は第一回ということで、よく話題になるレイトフォース、ヒートブレイブ、%系アビリティ関連の比較考察になります。
かなり長くなってしまったので、結論だけ知りたい方は第一項~第五項と第十三項をお読みください。
- 1.注意事項
- 2.前提等
- 3.1ターン毎の与ダメージ
- 4.バフの影響力
- 5.敵防御の影響力
- 6.ヒートvsレイト
- 7.ヒートvsスマ
- 8.レイトvsスマ
- 9.ヒートvs7%
- 10.ヒートvs5%
- 11.レイトvs7%
- 12.レイトvs5%
- 13.総評
- 14.追記&補足
1.注意事項
これからの比較考察は「性能のみ」で行います。そのため、どうしても「強い」「弱い」といった話も出てきますし、オブラートに包まずドストレートに結論を伝えることになると思います。
そのようなものを直視したくないよ!という方はそっとブラウザバックしてください。
また、比較は「敵防御0バフ無し」「敵防御0バフ有り」「敵防御5,000バフ無し」の3通りで行います。
防御5,000は適当に決めました。測定不能の中だとかなり柔らかめというくらいの防御です。
2.前提等
今回はメインとなるレイトフォース(以下レイト)、ヒートブレイブ(ヒート)の他に、パワースマッシュ(スマ)、攻撃5%(5%)、攻撃7%(7%)の引き継ぎについても一緒に比較していきます。諸々ありまして、計10パターンにもなりました。
アニマの素攻撃力は固定したいので、今回は攻撃固有値100のアニマを想定します。
比較するデータを表にすると以下のような感じ。赤字が引き継ぎアビリティ、青字が〆SSの所持アビリティです。(青字が無い場合はそれ以外)
その他詳しい条件等はこちら
・攻撃315振り、4転140レベル
・攻撃5%を2つ通るルート
・装備は楊貴の腕輪+10が2つ
・装備のアビリティはNo5と6のみ「攻撃3%」4つ、その他は「パワースマッシュLv1」4つ
・Lv4アビリティの発動率を70%、Lv5を80%とする
・クリティカル、属性相性については全て定数倍され、大小関係には影響しないため考慮しない
3.1ターン毎の与ダメージ
まずは、1ターン毎の与ダメージ期待値から、それぞれの特徴を見てみます。
敵の防御0、バフ無しとし、あくまで傾向を見たいだけなので、ヒート3スマ5、レイト5スマ5、スマ5ヒート1、スマ5の4つについてグラフを見ていきます。
これらから、それぞれの特徴を文でまとめると以下のような感じ。
・ヒート3は3ターン目まで高く、4ターン目以降はスマ5以下となる
・レイト5は奇数ターンに低く、偶数ターンに高くなり、ターンが経過するほど高低差が減ってくる
・スマ5ヒート1は1ターン目のみ高く、2ターン目以降はスマ5と同じ
・スマ5は直線
この結果は特に目新しいものではなく、感覚でもわかるような内容ですね。
4.バフの影響力
続いて、ブレイブーストLv5によるバフ存在下という条件の下、与ダメージの期待値がどのように変化するかを見ていきます。
それぞれがバフによってどれだけ与ダメージが上昇するのかをグラフにしました。
このグラフは、それぞれのバフ有り時と無し時を比較し、どれだけ与ダメージが上昇しているかを割合で表したものです。このグラフから、
・レイトが最もバフの影響(恩恵)を受けやすい
・ヒートが最もバフの影響(恩恵)を受けにくい
ということがわかります。バフの影響力については考えたことが無かったので、盲点だなあと思いました。
5.敵防御の影響力
続いて、敵の防御が5,000及び10,000という条件の下、与ダメージの期待値がどのように変化するかを見ていきます。
それぞれが敵の防御によってどれだけ与ダメージが減少するのかをグラフにしました。
このグラフは、それぞれ敵防御5,000及び10,000の時と0の時を比較し、どれだけ与ダメージが減少しているかを割合で表したものです。このグラフから、
・レイトが最も敵防御の影響を受けやすい
・ヒートが最も敵防御の影響を受けにくい
ということがわかります。バフ有り無しとまとめて考えると、レイトは外部環境の影響を受けやすく、ヒートは外部環境の影響を受けにくいということがわかりますね。
それでは、次項から細かく分けて与ダメージ期待値(累計)の比較をしていきます。
6.ヒートvsレイト
恐らく一番の大目玉。前々から気にしている人が多く、よく質問が来ていた内容になります。ここでしっかり決着を付けましょう。
6-1.敵防御0、バフ無し
まずはオーソドックスな敵の防御0、バフ無しの場合の与ダメージ期待値について見ていきます。グラフはこちら。
このグラフから、以下のことがわかります。
・9ターン目までヒート3スマ4>レイト5スマ4
・8ターン目までヒート3スマ4>レイト5スマ5
・ずっとヒート3スマ5>レイト5スマ4
・ずっとヒート3スマ5>レイト5スマ5
・ヒートは前半に強く、レイトは後半に強い
・ヒートは後半ほどスマ4とスマ5の差が顕著になる
・レイトはスマ4とスマ5の差があまり大きくない
イメージ通りだったでしょうか?大体の傾向はイメージがついても、具体的な大小比較はなかなか難しいので、新鮮と感じた方もいるかもしれません。
6-2.敵防御0、バフ有り
続いて、ブレイブーストLv5によるバフがある場合の与ダメージ期待値について見ていきます。グラフはこちら。
このグラフから、以下のことがわかります。
・7ターン目までヒート3スマ4>レイト5スマ4
・5ターン目までヒート3スマ4>レイト5スマ5
・ずっとヒート3スマ5>レイト5スマ4
・9ターン目までヒート3スマ5>レイト5スマ5
バフがあるとレイトが伸びるため、先ほどよりもレイト優勢となるターンが増えています。
6-3.敵防御5,000、バフ無し
最後に、敵の防御が5,000の場合の与ダメージ期待値について見ていきます。グラフはこちら。
このグラフから、以下のことがわかります。
・ずっとヒート3スマ4>レイト5スマ4
・ずっとヒート3スマ4>レイト5スマ5
・ずっとヒート3スマ5>レイト5スマ4
・ずっとヒート3スマ5>レイト5スマ5
レイトは敵防御の影響を受けやすいため、ヒートが常時優勢という結果になりました。
敵防御が5,000を超えるとその差がより顕著になり、5,000以下だと最終盤のみレイトが優勢になることもある、という形になります。
7.ヒートvsスマ
7-1.敵防御0、バフ無し
グラフはこちら。
このグラフから、以下のことがわかります。
・2~5ターン目までヒート3スマ4>スマ5ヒート1
・2~8ターン目までヒート3スマ5>スマ5ヒート1
・8ターン目までヒート3スマ4>スマ5
・ずっとヒート3スマ5>スマ5
スマ5引き継ぎの場合、装備で攻撃を強化できるので後半に強いようです。また、スマ5ヒート1は序盤の火力も補うことができるため、かなり強そうです。
7-2.敵防御0、バフ有り
グラフはこちら。
このグラフから、以下のことがわかります。
・2~4ターン目までヒート3スマ4>スマ5ヒート1
・2~7ターン目までヒート3スマ5>スマ5ヒート1
・6ターン目までヒート3スマ4>スマ5
・9ターン目までヒート3スマ5>スマ5
バフの影響により、若干ですがスマ5引き継ぎの方が伸びています。
7-3.敵防御5,000、バフ無し
グラフはこちら。
このグラフから、以下のことがわかります。
・2~5ターン目までヒート3スマ4>スマ5ヒート1
・2~9ターン目までヒート3スマ5>スマ5ヒート1
・9ターン目までヒート3スマ4>スマ5
・ずっとヒート3スマ5>スマ5
こちらは敵防御の影響により、若干ですがヒートの方が伸びています。
8.レイトvsスマ
8-1.敵防御0、バフ無し
グラフはこちら。
このグラフから、以下のことがわかります。
・ずっとスマ5ヒート1>レイト5スマ4
・ずっとスマ5>レイト5スマ4
・ずっとスマ5ヒート1>レイト5スマ5
・8,10ターン目以外スマ5>レイト5スマ5
レイト5の方が後半伸びますが、奇数ターンの低ダメージが響いている感じです。
8-2.敵防御0、バフ有り
グラフはこちら。
このグラフから、以下のことがわかります。
・ずっとスマ5ヒート1>レイト5スマ4
・ずっとスマ5>レイト5スマ4
・ずっとスマ5ヒート1>レイト5スマ5
・1,3,5,7ターン目のみスマ5>レイト5スマ5
バフの影響により、レイトが伸びています。
8-3.敵防御5,000、バフ無し
グラフはこちら。
このグラフから、以下のことがわかります。
・ずっとスマ5ヒート1>レイト5スマ4
・ずっとスマ5>レイト5スマ4
・ずっとスマ5ヒート1>レイト5スマ5
・ずっとスマ5>レイト5スマ5
7-3と同様、レイトの敵防御の影響を受けやすい性質が顕著に出ています。
9.ヒートvs7%
9-1.敵防御0、バフ無し
グラフはこちら。
これについては、常時ヒート>7%なので、あまり語ることはありませんね。7%スマ5が後半結構追い上げてるなあと感じました。
9-2.敵防御0、バフ有り
グラフはこちら。
このグラフから、以下のことがわかります。
・ずっとヒート3スマ4>7%スマ4
・9,10ターン目以外ヒート3スマ4>7%スマ5
・すっとヒートスマ5>7%スマ4
・ずっとヒートスマ5>7%スマ5
スマのレベルが違う部分でですが、一か所だけ最後に逆転が起きました。
9-3.敵防御5,000、バフ無し
グラフはこちら。
防御0の時と同様、常時ヒート>7%なので、あまり語ることはありませんね。ヒートは敵防御の影響を受けにくいので、より差が広がりました。
10.ヒートvs5%
10-1.敵防御0、バフ無し
9-1の結果から、常時ヒート>5%なことは自明なのでグラフは省略。
10-2.敵防御0、バフ有り
グラフはこちら。
このグラフから、以下のことがわかります。
・ずっとヒート3スマ4>5%スマ4
・10ターン目以外ヒート3スマ4>5%スマ5
・ずっとヒートスマ5>5%スマ4
・ずっとヒートスマ5>5%スマ5
意外にも、状況次第では5%が優位となる場合もあるようです。
10-3.敵防御5,000、バフ無し
9-3の結果から、常時ヒート>5%なことは自明なのでグラフは省略。
11.レイトvs7%
11-1.敵防御0、バフ無し
グラフはこちら。
このグラフから、以下のことがわかります。
・1,3,5ターン目以外レイト5スマ4>7%スマ4
・4,6,8,9,10ターン目のみレイト5スマ4>7%スマ5
・1,3ターン目以外レイト5スマ5>7%スマ4
・1,3,5ターン目以外レイト5スマ5>7%スマ5
序盤かつ奇数ターンであれば、7%がレイトに勝るようです。
11-2.敵防御0、バフ有り
グラフはこちら。
このグラフから、以下のことがわかります。
・1,3ターン目以外レイト5スマ4>7%スマ4
・1,3,5ターン目以外レイト5スマ4>7%スマ5
・1,3ターン目以外レイト5スマ5>7%スマ4
・1,3,5ターン目以外レイト5スマ5>7%スマ5
バフの影響により、レイトが伸びています。
11-3.敵防御5,000、バフ無し
グラフはこちら。
このグラフから、以下のことがわかります。
・1,3,5ターン目以外レイト5スマ4>7%スマ4
・8,10ターン目のみレイト5スマ4>7%スマ5
・1,3ターン目以外レイト5スマ5>7%スマ4
・4,6,8,9,10ターン目のみレイト5スマ5>7%スマ5
7-3と同様、レイトの敵防御の影響を受けやすい性質が顕著に出ています。
12.レイトvs5%
12-1.敵防御0、バフ無し
グラフはこちら。
このグラフから、以下のことがわかります。
・1,3ターン目以外レイト5スマ4>5%スマ4
・1,3,5ターン目以外レイト5スマ4>5%スマ5
・1,3ターン目以外レイト5スマ5>5%スマ4
・1,3,5ターン目以外レイト5スマ5>5%スマ5
序盤かつ奇数ターンであれば、5%がレイトに勝るようです。
12-2.敵防御0、バフ有り
グラフはこちら。
このグラフから、以下のことがわかります。
・1,3ターン目以外レイト5スマ4>5%スマ4
・1,3,5ターン目以外レイト5スマ4>5%スマ5
・1,3ターン目以外レイト5スマ5>5%スマ4
・1,3,5ターン目以外レイト5スマ5>5%スマ5
バフの影響によりレイトの方が伸びていますが、比較上では変化がありません。
12-3.敵防御5,000、バフ無し
グラフはこちら。
このグラフから、以下のことがわかります。
・1,3ターン目以外レイト5スマ4>5%スマ4
・4,6,8,9,10ターン目のみレイト5スマ4>5%スマ5
・1,3ターン目以外レイト5スマ5>5%スマ4
・1,3,5ターン目以外レイト5スマ5>5%スマ5
7-3と同様、レイトの敵防御の影響を受けやすい性質が顕著に出ています。
13.総評
長々とグラフを見ていきましたが、ここで各アビリティ引き継ぎ時の特徴、性能をまとめます。
5%7%
序盤性能:☆☆☆
終盤性能:☆☆☆
安 さ:☆☆☆☆☆
性能面は普通。とにかく安いのがウリ。
序盤はレイトよりも安定してダメージが出せる点が高評価。状況次第ではヒートを上回ることもできるがかなり厳しい。
安さを追求するのであれば5%、少し高望みするのであれば7%。めちゃめちゃ大きい差という訳ではないので、お財布事情やステータスシミュの結果を考慮して考えるのが◎。
ヒートブレイブ
序盤性能:☆☆☆☆☆
終盤性能:☆☆☆
安 さ:☆
序盤最強。速攻が主流の魔獣討伐において最も現環境とマッチしている。
攻撃の値が上昇するという関係上、外部環境の影響を受けにくく、安定して広く使えるため汎用性という面でも優れている。
欠点はとにかく価格が高い。
また、終盤のダメージの伸びは抑え目。ただし、レイドを含め最終盤までもつれ込むことは多くないため、あくまで現状はデメリットと言えるかは怪しいところ。
レイトフォース
序盤性能:☆☆
終盤性能:☆☆☆☆☆
安 さ:☆☆☆
終盤特化。敵の防御が低く、長いターン戦いやすいレイドにおいて真価を発揮する。
スマ4とスマ5の差が大きくないため、〆のアニマの選択肢が広いというのも良い点。
ダメージに倍率がかかる関係上、外部環境の影響を受けやすい。
バフの恩恵を最大限活かせるという面では利点だが、敵のデバフや防御の影響をもろに受けるという面では欠点となる。
また、1ターン溜めるというクセのある挙動をするため、通常の魔獣討伐では敵を見極めて運用していかないと危険。
回復行動をするため1発で仕留めに行きたい場合(冬の追憶など)には有効に働く。
対して、スウェイクスルーやガッツを持っており殴る回数を増やしたい場合や、危険な敵を真っ先に処理したい場合には逆効果。
パワースマッシュ
序盤性能:☆☆☆☆
終盤性能:☆☆☆☆
安 さ:☆
5%7%の純粋な強化版。尖った要素が無く、序盤~終盤まで安定して高ダメージが出せる。
速攻重視の環境に対しては、〆にヒートをもってくることで対応可能。
欠点はヒートと同様価格が高い。〆ヒートならもっと高い。
価格に見合った性能と言えるかは人それぞれ意見が分かれる。
14.追記&補足
ここでは、記事公開後に出てきた質問や要望について答えていきます。
14-1.敵がライズフェンス持ちの場合
敵がライズフェンスLv3を持っている時のヒートとレイトの与ダメ期待値について質問がありました。敵の防御が高くなるとヒート優勢ですが、後半重視のレイトはライズフェンスの影響を受けにくいとも考えられます。
比較増やすとややこしいので、ヒート3スマ5とレイト5スマ5を比較したグラフがこちら。
6-3のグラフと比較すると、より差が広がりました。敵の防御を増やした場合、より差が広がってしまいます。
14-2.横軸を敵防御に
今までは縦軸与ダメージ期待値、横軸ターン数でグラフを作成していましたが、ターン数を固定して横軸を敵の防御にしてみてほしいという要望が来ました。
ということで、主要な型のグラフを、3ターン終了時と10ターン終了時の2種類作成しました。バフは無しです。
3ターン終了時のものは、全て下がり方がほぼ同じという結果となり、10ターン終了時のものは、明らかにレイトの下がり幅が大きいという結果になりました。
また違った視点での考察になるので、とても興味深いですね。